わからないでやめる心理

わからないでやめる心理

「わからない」からやめてしまう習慣がある生徒には2つの心理傾向があります。

その一つは後回しにしてしまう傾向です。

この傾向は勉強では本当に損していることに気づく必要があります。

例えばやり直すべき問題や、暗記すべき公式があるとします。英語の単語でも構いません。

後回しにしがちな人は

 

「今覚えなくてもそのうちできるようになるはず」

(できるようになっている未来の自分がいるはず)

 

「テスト前に覚えなおせばいいから今日は答えだけ移しておこう」

(テスト前にはやる気になっていてたくさん覚える自分がいるはず)

 

「今日は疲れているから日曜日にやり直そう」

(休日なら元気にやれる自分がいるはず)

 

ここでもやらない理由を探してしまいます。

 

 

しかし、いずれやらなければならないので後(未来の自分)にまわすことになります。

そしてなぜか想像上での未来の自分は優秀な存在になっています。

 

冷静に考えれば未来の自分は今の自分より大変です。

未来の自分にはその時のやるべきことがありますし、勉強内容はさらに高度になっています。

やるべきことを後回しにされた未来の自分は今の自分より、確実に大変なのです。

 

現実のテスト前、入試前になってから過去の自分に対して

「こんなの無理、もっとちゃんとやっていればよかった」

などと後悔することになります。

 

後回し癖がある人は成績が上がりません。

「わからないから考えるのをやめる」癖がある人は

「未来の自分ならわかるはず」という根拠のない言い訳の癖を改める必要があると思います。

 

公式暗記、単語の暗記、学校の予習、宿題など与えられたその日に

ちゃんとにやることがいかに楽な道なのか、

同時に後回しが思った以上の損となっていることも理解するべきだと思います。

 

 

簡単のためにその日やるべきことを料理教室に例えましょう。

サラダを作るのが目的です。

 

まずは初日に包丁の研ぎ方を学びます。切れにくい包丁を渡され宿題とされます。

A:その日に切れるようになるまで完璧に練習します。切れ味が良くなり、明日の野菜切りの練習が楽しみです。(30分くらいかかるとしましょう)

B:やり始めたが、意外と難しくめんどくさいのでほどほどに研ぎます(5分くらいかかるとします)研いだ形跡はのこします。Bはやろうと思えばやれたのです。

 

Aの場合はかなりの労働で大変です。へとへとでしょう。

Bの場合、すぐ終わるので疲れはありません。なんとなくBの方が得に感じるかもしれません。

 

 

2日目野菜の切り方を学びます。野菜が渡され宿題とされます。

A:切れ味の良い包丁で練習を重ねます。授業中もよく切れる包丁で、練習できます。家でも練習を重ねて野菜の切り方がわかってきたようです。早く盛り付けてみたいとワクワクします。(30分)

B:野菜を切ろうとするとどうもうまく切れません。包丁が切れないから当然です。授業中も学んだやり方をやろうとしてもうまくいかず、イライラします。包丁が原因なので、やろうと思ってもできません。(重要)

家にかえって家の包丁である程度切ってみます(10分)とても上手とは言えませんが、野菜を切ったとは言えます。

 

 

3日目盛り付けを学びます。盛り付けの宿題が出ます。

A:前回の野菜がきれいに切れているので、見栄えもよく盛り付ける練習ができました。大満足です。(20分)

B:前回の野菜がきれいではなく、言われた通り盛り付けても見栄えが良くなりません。材料の野菜が不格好なのでやろうと思ってもできません。言われたようにやってもうまくいかずイライラします。(5分)

 

4日目いよいよテストです。

制限時間1時間で、切れない包丁と野菜と皿を渡されサラダを盛り付けるまでが試験内容。。。

 

Aはテスト対策として再度包丁研ぎと野菜切り、盛り付けを復習します。

うまくいった成功体験があるので、それを目当てに練習をします。

 

Bは急いでテスト対策をやろうとしますが、その時やるべきことは大変です。

包丁の研ぎ方どうだったっけ、、、、ノート見直そう・・・う~ん、こうかな?(1時間)すでにへとへとです。

野菜の切り方どうだったっけ、、、(1時間)盛り付けは・・・・考えるだけで憂鬱です。

「いきなり一人で全部なんて難しすぎるよ」なんて悪態もついてしまいます。

 

Bは成功体験もなく習ってから時間もたっており、うろ覚え。テスト対策はうまくいきそうにありません。

結果はAとBで大きく異なることは想像に難くないと思います。

 

結果だけでなく、この3日間でAは翌日の授業を楽しみにできます。

その時々の授業をしっかりと自分のものにできています。

 

Bはいつも不満だらけ。宿題もほどほどにやって、練習したことにはなっています。

しかし、実際の料理の腕は上がっておらず何も身についていません。

何より悲惨なのは、短い時間とはいえ

うまくいくはずのないことをイライラ、不満でありながらやってきたということです。

やろうと思っても不可能な状況でやっているのですからある意味Aより大変です。

料理教室を苦痛にしている原因はどうやらBにありそうです。

 

 

勉強についても同じです。

勉強はその日習ったことを、次のときにも利用するようにできています。

その日の課題をちゃんとするのは大変ですが、その努力が必ず次の授業に生かされるようにできています。

授業も分かりやすくなり、充実します。

テストも結果が出て褒められてうれしくなります。

課題をこなすのも苦ではありません。

 

一方後回し型の場合、その日が半端な理解なので、次の日も授業がわからず当然課題も大変になります。

いつもいつも大変で不満な日々を過ごすことになり、なおかつテストも結果がでません。

 

料理教室の例でいくと、Bは包丁研ぎをきちんとやらなかった時点でその後の苦労が決定しています。

 

まとめ

 

・やるべきことは皆同じ

・その日の課題はその日のうちにちゃんとやる

・できない原因は自分が作っている

 

思いあたるところがある場合、

その習慣を改めると勉強の成果を上げることができると思います。

次はもう一つの傾向について書きます。

 

勉強に関する相談等受け付けています。

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