今回の話は長いですが、成績に悩む人にこそ読んでほしいです
軽く短編小説でも読むつもりでざっと読んでください
読んだら間違いなく勉強観が変わります
私が高校に入学した時の話です。
離島の田舎の中学から都会の進学校に進んだ私の目には
周りの友達はどこか洗練されているイメージがありました
中学から高校になると学習難易度は一気に上がるので
最初授業内容などはほとんどわかりませんでした
特に数学は中学から苦手傾向があったので理解に苦しみました
でもみんなそんなものだろうとお気楽に過ごしていました
最初の定期テストで数学(2種類のテストがあり200点満点)
は18点でした
あの時のショックは忘れません
学年順位も5教科で420人中380番くらい
中学で勉強にたいした苦労をしておらず、なんとなくいい点数を
とり続けた私には、目の前が真っ暗になるような経験でした
今思えば勉強法を知らなかったので当然の結果です
試験後しばらくして職員室に呼ばれ、「なんで勉強しなかった」
「中学の先生からは優秀だと聞いていたのに」・・・
勉強?しましたよ!授業?ちゃんと聞いてましたよ!意味わかんなかったけど
宿題?頑張ってわかるところはやりましたよ!テスト勉強もちゃんとやりましたよ・・・
心で叫んでいました
絶望です
離島から、都市部の進学校に通ったので下宿していました
親元を離れたさみしさもまだあり、世界で自分だけこんなに
孤独なのだと考え、母親に泣きながら高校やめたいと電話しました
あの時の恐怖感はいまだに忘れません
何とかもう少し頑張ったら?
と言われたかどうか
記憶もありません
それからというもの自分はバカ、田舎者
周りは都会人で頭がよい
という謎理論に頭が支配されます
毎日が憂鬱です
勉強できるからと調子に乗って進学校に進学して下宿までしているのに
その勉強が絶望的で、本当に何のために生きているのか
そう思っていました
授業を聞いていてもよくわからずどうしていいかわかりませんでした
同じ下宿先に偶然同郷の先輩がいました
「数学どうやったら上がるの?」
「チャートやったらあがるで」
本当にこのくらいの会話だったと思います
それから約1か月私は「ほかの人は頭がよい」
「自分はバカだから人がやってなくてもやらないと」
と思い、
とりあえず青チャートに取り組みます
ご存知の方も多いと思います、青チャートは難しいテキストです
当然意味不明な状態です
問題なんてほぼすべて解けません
例題を見て、ノートに1問1問書いて解こうとチャレンジ
ところがさっぱりわからない
「自分で考えて解かないと力がつかない」
なんてこと考えながら、問題とにらめっこ
そうこうしているうちに時間は過ぎ5分経っても1問も進まない
学校は2次関数をやっていたのでそこまで追いつかなければ
なりません
絶望が迫ってきます
少し想像すると、「これで間に合うのか」「これはもう無理なのでは?」「俺ってやばいくらい頭悪い?」
「みんなは簡単に分かっているのでは?」・・・
ぞっとします
孤独でした
学校の先生には怖くて質問できません
全然勉強してないじゃないか
そういわれそうで
みんながわかっているところでつまづいている自分を
さらけ出すのがいやという、アホみたいなプライドも邪魔します
展開の問題(最初の方の問題)がわからず下宿の先輩に勇気を出して聞きに行きました
10分くらいかけて1問教えてもらいました
これから何十問もやらないといけないのに人に聞いて1問理解するのに10分?
さらに自分で解きなおしてまた数分
そしてまたわからない問題を聞いて・・・?
とても追いつきません
泣きそうになるのをこらえながら先輩に聞きました
「なんで解けるの」
「こんなの覚えればいいんだよ」
当時の私には冷たいアドバイスに聞こえました
どうやったらわかるか聞いてるのに・・・
しかし、そのアドバイスはのちに驚異的な結果を生み出すのです
ここから意図せず私は急速に変身していきました
私は藁にもすがる思いでそのアドバイス通り「覚える」ことに
取り組み始めたのです
チャートの問題をみて、当然解けないからいきなり答えを見ます
答えを書き写している余裕などありません
そんな時間はありません
解答を見ますが理解できません
でもそれで止まったらおしまいです
解答や解説のわかるところだけ見て後は覚えます
そうやって展開公式や因数分解の問題を文字通り
「暗記」しようとします
一度で暗記できるわけはなく、1日10問くらいを見ては覚え
見ては覚え、4周ほど繰り返しました
4周くらいすることには、なんとなく「この公式はよく使われてるな」とか
「この問題はさっきの問題と同じ考え方だな」とか
「文字の数が2個の時と3個のときで解き方が大きく変わってるな」
とか全体的なことがなんとなくわかりました
時間が経って忘れるのが恐怖なので、食事中や入浴中
登下校時、休み時間
どんな問題だったか
どんな解答だったか
チャートの文面や公式を頭に再現して覚えているか確かめます
机についたら、思い出せなかった問題が何だったのか確認します
問題丸ごと頭の中に詰め込もうとしました
そのようなことを繰り返し、2次関数の単元まで
約100問くらいをまる覚えしました
まる覚えしているうちにわからなかったものがいつの間にか
わかるようになっていました
そして悪夢の18点から1か月後、全国模試がありました。
英数国の3教科模試でしたが、数学の問題がやけに簡単でした
青チャートの問題をもっとシンプルにしたものばかりでした。
悩むものもほとんどありません
だって数字が違うだけ、文字が違うだけ、
条件が少しシンプルになっただけで
頭の中の問題と解答が一瞬で浮かびました
余りに簡単な感触で
「きっとみんな90点くらいがゴロゴロなんだろうな」
とかどうせ自分なんか
など悲観的でした
そのテスト結果がテスト後数週間してクラスに張り出されます
当時は学年上位100番までは名前リストが張り出されます
自分のクラスの氏名には蛍光ペンでマーカーがひかれます
みんな初めての全国模試なのでガヤガヤしています
私も確認に行きました
当然自分の名前など期待しておらず、同じクラスの首席入学の友人が
何番だろうという興味からでした
当然1番の人の名前から確認しますが、2番の人に蛍光マーカーが
振られています。
瞬間的に自分の名前があるのにそこにあるのに気づきます。
全身に鳥肌が立ちました
足も震えました
周りの人がわたしに言います
「頭いいの隠してたなー」とかなんとか言われた気がします
リアクションできませんでした
自分でも信じられないのですから
首席入学の友人は何番だったか覚えていませんが
私に「よかったね」と言いながら顔が引きつった笑いだったのを
いまだに覚えています
偏差値も18点のとき40くらい(30台だったかも、忘れました)だったのが70超えていました(80超えてたかも、忘れました)
順位も380番から2番になりました
数学だけなら1番でした
点数は9割弱か9割強だったと思います。
この間1か月ほどです
実は紙に書いてやっていないだけで
頭の中では最初に見て覚えるのに4周ほど
テキストを閉じて頭で再現するのに5周ほど
を1日にやっていたので結果10回近く問題を解いていたのと
同じことになります
英語の宿題とかも同じように必死に反復してましたが、数学にべらぼうに時間をかけていました
次の日もその問題は何度か脳内再現を数回するのでさらに
反復していました
そうしていると、「もう絶対大丈夫、瞬間的に思い浮かぶし忘れない」
レベルになります
結果模試までに何十回も脳内再生し、1問復習するのにテキストを
見ながらなら1問1秒もかからないくらいでした
脳内再現なら100題数分です
一瞬で問題と解答がブワーっと浮かびます
これが反復法の効果です
長くなったので要点をまとめます
・数学は苦手だった、授業も?だった
・最初は覚えただけ
・覚えたら勝手にわかった
・書いて勉強することをやめた(完璧に分かってから書くようにした)
・わからなくても止まらずガンガン区切りのいいところまで進んだ
・全体が把握でき、何が大事なのかわかった
・風呂、登下校、食事中などいつでも勉強していた
・周りから見れば何もやっていないように見えただろう
・反復は尋常じゃなかった
この方法はこの後3年生まで生かされ、ほかの教科でも
これを応用して勉強しました
PMDスタッフには
東大卒業→社会人→医学部再入学とか
医学部主席入学とか
いわゆるバケモノ的なキャリアの人がいます。
そういった人や、成績が爆発的に伸びる生徒の
話を聞くと例外なく似た様な事をやっています
しかしこの記事の体験談は、決して自分が頭がいいと自慢する話ではありません
授業聞いてもわからない
宿題もよくわからない数学のセンスのない、凡才の話
そしてみなさんの周りにいる
天才に見えて、簡単に成績を上げている人は
頭の中で猛烈な勉強しているのだと思います。
さらに、医学部に合格する人ほど
「合格に才能やセンスは必要か」
という質問に
「必要なし」
と答えます。
「とりあえず信じてやってみる」
「1週間やってみて効果がなくても大したロスではない」
こんな思考でどんどんチャレンジしてみてください
参考になれば幸いです
悩みがあるのは日本全国受験生皆同じ。
勉強に関する相談等受け付けています。
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