人間は忘れる動物なので復習は必ず必要です。
復習をしないと、せっかく身に付けたものは時間がたつ毎に霧となって消え失せます。
復習にはコツがあります。
それは復習の定義が正しいかにすべてがかかっています。
復習の定義
(誤)忘れたから思い出すためにやるもの×
(正)忘れてないけど忘れるころに再び想起するもの〇
です。
忘れているかどうかに関係なく、忘れそうな頃に解いてみる(想起する、または思い出す)ことがとても重要です。
そのため、逆に無感情に計画できるので計画はラクです。
「復習」は英語で review であって remind ではないんです。
まだ覚えていることを「見直す」ことが復習です。
復習が面倒だと感じている人は要注意
復習が面倒に感じるのは
復習=(誤)忘れたから思い出すためにやるもの
と考えている場合
①忘れているかどうかチェックしてみる
②忘れているからノートや解答を見直してみる
③再び理解しなおす
④本当に解けるか実際にテストしてみる
の4ステップが必要だから面倒なんです。
考えただけでエネルギーが減っていきます。
復習のうまい人
逆に
復習=(正)忘れてないけど忘れるころに再び想起するもの
と考えていれば
④本当に解けるか、見てみる
これだけ。
復習のうまい人は復習に、パワーも時間もほとんどいりません。
復習がラクになる計画の立て方
復習は忘れてないけど忘れそうな頃に見直すもの
その前提に立てば復習計画はラクに立てられます。
だって見てみるだけです。
やること自体が大したことないので、何も考えずにカレンダーに見直す日を書けばいいんです。
具体的には次のステップを踏みます。
①問題集や英単語など、解けるようになったあるいは暗記した問題などについて
1単元くらいのまとまりを
ⅰ)1週間後に問題だけを全部見てわかるか確認
ⅱ)その2週間後に問題だけを全部見てわかるか確認
ⅲ)その1か月後に問題だけを全部見てわかるか確認
ⅳ)その2か月後に問題だけを全部見てわかるか確認
ⅴ)その3か月後に・・・(以降3か月ごとに確認)
これを手帳やカレンダー、もしくはカレンダーアプリなどにメモ
あとはメモに従って覚えているかどうか無感情に見てみる
これだけ。
簡単です。
そしてこうやって確認した知識は長期記憶となります。
解答を見てしまうと、覚えていたのか、解答を見たから思い出せたのか不明になるため
必ず問題だけを見る テスト として行います。
うれしい副作用
これをやるととてもうれしい副作用が得られます。
それは
・いずれ復習することになっているから仮に忘れていても安心
→(そろそろあの単元忘れているかも)とかごちゃごちゃ心配しなくてよい
・いつか忘れることが前提になっている、そして忘れそうなときにやり直すことを知っている
→勉強しながら(どうせいつかわすれるから、またいつか復習しないとなぁ)という漠然とした不安がいらない
・先々で、自分に何が定着し、何を勉強してきたかカレンダーなどに記録が残る
→自信を失いそうなときに、自分がどれだけ頑張って、何が定着したのか目に見えるので自信が湧く
まとめると
勉強したことがしっかり残ることを確信している
→いちいち目の前のテストの点数なんかにごちゃごちゃ悩まなくなる、
未来は成長した自分がいることを確信できるようになる
こういったとても有益な副作用があります。
悩むと考えるは違う
実は受験生に限らず、ごちゃごちゃ悩むっていう精神状態はロスだらけ。
悩む=考えてない
とも言えます。
頭がごちゃごちゃしているときに
(私は、悩んでいるのか、それとも考えているのか)と自己分析してください。
悩んでいるときは、頭の中が自分本位で自分の感情や、不安、面倒、といった主観や感情が中心。
周りが見えず、冷静ではありません。
自分がまるであるドラマの悩める主人公のようにドラマチックな感じとか、悲壮的な感じなら、それは悩みでしょう。
これに対し考えているときは、客観的で冷静です。
感情はそれほど重要ではありません。
考えるコツがあります。
自分を外からみて、社会に存在する一人の人間に見立てます。その人間がおかれた状況を考えたときに
その人間(他人に見立てた自分)にアドバイスするように考えられていればそれは「考えている」状態です。
恋愛ドラマでたとえれば、主人公が好きな相手にモジモジしてるのを見たときに
「さっさと告白しなさいよ」とアドバイスしたくなる(物事の進展を考えている)
そんな時は冷静に考えられてますよね。主人公はあくまで他人だし。
「今はうまくいってないんだから、さっさと何かやれ」がいつも基本になります。
そういう立場で自分にアドバイスすることが「考える」ということです。
対して
「その気持ちわかる~そのモジモジ、言いたくてもいえないんだよねぇ~」(思考停止)
主人公に感情移入してドラマを見るのは楽しい。
しかし、現実の社会でいえばこれは
「モジモジしたドラマの主人公」という感情を大事に自分が保持しつづけ、立ち止まっている状態が悩み。
悩むことからは進展が生まれず、非生産的です。
悩むことの人間性や文学性は認めますけどね。
受験では進むことが大事です。
実際に忘れていたら
そうはいっても人間は忘れる動物。
これは当たり前。
何割かは忘れているかもしれません。
その時の対処もしっかり決めておきます。
より具体的に復習日の実践内容を見てみましょう。
ⅰ)復習に取り掛かったら、その単元の問題全部をまずは「見て解く」
これは解法を頭に思い浮かべ、解答の書き始めから答えを出すところまで再現できるかチェックするということです。
その結果
X:完璧!問題なし!瞬殺できるし、書いてもスラスラだとわかる
Y:やや心配。書いて解いてみないと微妙
Z:さっぱり忘れた
の3つくらいに分類。問題番号にX、YやZのチェックを書きこみながら全部チェック(X,Y,Zは自分がわかりやすい文字でよい)
ⅱ)Y、Zだけを実際に書いて解く、
Zは自分へのペナルティとしてその1週間後にも再度書いて解く(カレンダーなどにメモ)
ⅲ)1週間後、、2週間後、1か月後、2か月後、3か月後・・・と復習チェックを繰り返す中でXが3回ついたらもう復習しない
※その問題を黒く塗りつぶしたり、ページを切り取ったりしていくとよいです。
問題が少なくなったり、問題集が薄くなるので、達成感も沸く。
やることが少なくなるのが目に見えてわかるので気持ちよくておすすめ。
心配ならもう同じ問題集を1冊買っておけばよい。
こんな感じです。
今後の学習計画の参考にしてください。