前回の記事で理解は雑誌読みが大事であることを書きました。
今回は暗記編です。
暗記の方法自体は、生物の勉強法(3ワード暗記法)の記事で書いています。
前回の記事にも少し関連しますが、「暗記しよう」として頑張ることは実は結果的に生物や暗記教科については、暗記の効率を下げます。
今回の記事は説明が長くなります。くどいかもしれません。しかし、とても大事で受験生全員に伝えたい内容です。ぜひ読んでください。
暗記をしようとする人は、逆に暗記がうまくいかない
本当です。
暗記が嫌だという人がほとんどでしょう。「今日は植物ホルモンを全部覚えよう」などと気合を入れたとたん疲れを感じませんか。
疲れの原因は単純です。「覚えないといけない」と思っているからです。
学校のテストが憂鬱なのも同じです。「いい点を取らないといけない」と思っているから嫌なんです。
100m走のタイム測定も一つのテストですが、これは楽しむ人も多いですよね。
部活の試合もワクワクしませんか。これも競争。テストの一種です。
この違いは何でしょう。テストや暗記も同じように楽しめたらよくないですか。
実は、考え方ひとつで暗記もテストも楽しくなります。
現に私は受験生のころ、模試もテストも楽しみでした。ほんとですよ。
100mのタイム測定を想像してください。
ただ記録するのがどの学校でも行っている普通のタイム測定。しかし、
13秒以下を100点として以下0.1秒遅くなるごとに5点ずつ引いていくよ
こんな風に言われたらどうでしょう
とたんに嫌になりませんか。15秒で走ると0点です。
そうなんです。気づいた人も多いでしょう。
「勝手に評価されたり、勝手に義務にされると」嫌になるんです。
100m走は、結構マジになって走るでしょ。なんかいいタイム出したいですよね。
そして例えば14秒とかだったら「おっ、結構俺って速いかも」とか「くそー〇〇に負けた」とか
「自分勝手に自分を評価」しますよね。それができるから楽しんだり、楽しみにしたり、悔しがったりできるんです。
「何秒出るかわからないし、ハードルを設けない」ですよね。
「〇〇に負けて悔しくないのか」
こんなこと体育教師(他人)から言われたら、
「うるせーよ」
ですよね。
この「うるせーよ」の感想を持ちながら、100m走を繰り返すのって地獄じゃないですか。
暗記も同じなんです。
「覚えないといけない」と考えると、途端に嫌気がさしてやる気がなくなります。
集中力も続きません。さらにそれを毎日やるとか・・・・地獄でしょ
ではどのように考えるべきか
自分勝手に自分を評価
これがすべて。暗記を始めたら、「暗記できるまでやる」なんていうハードル高いルールは捨て去りましょう。
小中高と「暗記が大事」と言われ続けているので、「覚えないといけない」という思考回路は大部分の受験生にしみついています。つらいですよね。
100m走を走る人が「13秒以内に走らないといけない」と考えて全員走るとき、13秒でるまで終われないならほんとに地獄です。
対して100mの練習をする陸上部の部活生は、実際にはどのように考えて走っているでしょうか。
「今日は14秒切った、この調子で続ければ、半年後には13秒に届くかもしれない」
大体こんな感じじゃないですか?
だって、13秒という結果は「いつか」「勝手に」出るものです。日本人がいつ10秒を切るかなんてわかる人いませんでしたよね。もしわかっていたら、それまでの100m走は「見ていても走っていても、楽しくない(重要)」
「13秒出るまで今日は走り続けよう」なんて人いますかね?
走り続ければ体力はどんどんなくなっていくから、そりゃあ無理な話。
暗記でもおんなじです。ほんとに全く同じ。
「今日で全部覚えよう」と考えた瞬間、間違った考え方になっています。
長くなりましたが、暗記を始めるときにどのように考えるべきか。
それは・・・
暗記をするときの心構え
①「今日、全部は覚えられなくていい」と思って始めることです。
②その日疲れないうちに「覚えてなくてもやめる」ことです。
③「いつか覚えるだろう」と思って続けるんです。
これが癖になると
①「いきなり覚えられはしない、1日じゃ無理笑」
②「今日は6割も覚えられた、順調である笑。さあ次の宿題やろう笑」
③「あと1か月もすれば、ほとんど覚えているからめちゃくちゃ成績上がるかも笑」
といつも考えている受験生になれます。
笑 が重要です。にやにやしましょうよ。
暗記に関しては、基本的に考えておくべき「正解」が存在します。
暗記の正解
・繰り返せばだれでも絶対暗記ができる
・忘れそうなころに復習するのが、一番効率が良く、長期記憶になる
なので、
1日で全部覚えるなんてのは、不正解なんです。
とにかく
・毎日気楽に楽しくできる量、方法にする
・忘れそうなころにやりなおす
の2つが、この2つだけが重要な事。
毎日気軽にできる量・方法の具体例
生物の暗記についても前回の記事で触れた、”リスト”を作ったあと
・1日3回とか「回数」を決めます。(回数は個人で決めてください)
・3回やっても3割くらいしか言えなくてもやめちゃいます。
・次の日もやります。
・1週間もすれば覚えちゃってます。いつのまにか
覚えたかどうかは、「勝手に」ついてくる結果です。
自分で「今日完璧になろう」と思ってもなれません。100m走と同じです。いつか「勝手に」成果は出るのもなんです。
テストの点数が上がったりして「思ってもみなかった」点数が「勝手に」でるからうれしいんです。
部活の試合も、学校の定期テストも、全国模試も日ごろの積み重ねが「思ってもみない」点数が「勝手に」でるから感動するんです。
この原理原則がとっても大事です。
暗記は「完璧になるその日まで、気軽に繰り返す」ものなんです。
絶対誰でも覚えられます。続けていれば。
いつまで続けるか・いつ復習するか
そうはいっても、受験までずっとやる必要はありません。
覚えようと思ったリストが、全部すらすらしゃべれるようになったらいったん暗記はストップです。
その後はその暗記リストを総復習する日を、1週間後、1か月後、3か月後に設定します。
この期間が「忘れそうな期間」なのです。
カレンダーや手帳など、復習スケジュールをメモできるものにメモします。
1週間後に総復習(全部しゃべってみる)して、思い出したり、自分が覚えていることを確認して安心します。
それから1か月後も同じことをやります。さらにその3か月後も同じことをやります。受験までまだ時間があるなら3か月後にまたやります。あとは3か月後の総復習を受験まで繰り返すだけ。
この
1週間後、1か月後、3か月後・・・の総復習は、どれが欠けてもおしまいです。
それまでの積み重ねが吹っ飛びます。
確実にメモして実行する必要があります。
私は受験生の時、世界史の教科書は、すべてのページを暗記できていました。
大学生になって、塾講師のアルバイトを始めたのが10月ころ。(センター試験から9か月後くらい?)
びっくりするくらい世界史の知識がなくなっていました。ほんとにほぼすべて。
あれには驚きました。指導可能科目から抹殺しましたよ。
少し話はそれましたが、カレンダーに暗記することは自分にとってとても素晴らしいメリットがあるんです。
メモしたら忘れてもよい
あれの復習しないと、とか、あの宿題やらないと、とか〇〇のテスト勉強そろそろ始めないと、とかで頭がいっぱいじゃないですか?
頭がいっぱいでつらくないですか?そんな症状があるなら
カレンダーにメモして今すぐ「頭の中を空っぽ」にしましょう。
そして、今日やることに全集中です。
いつ、何のことについて頭を使うか決めておく
頭の中はそれのみにして勉強する
これも非常に大事。カレンダーにメモして、頭の中のモヤモヤはカレンダーに覚えておいてもらえばいいんです。
これをちゃんとやるとほんとにすっきりです。
遊ぶときは遊ぶ、休む時は休むが全力でできます!
長くなりました。
大事なことをまとめます。
・暗記は毎日の反復だ
・いずれ勝手に完ぺきになる
・完璧になる日は脳が勝手に決めてくれる
・暗記は疲れないのがよい
・忘れそうなころに復習して安心する
以上参考にして下さい。60点勉強法も参考にしてください。