生物の勉強法はいたってシンプル。
基本的に教科書を丸ごと頭に入れます。
教科書を全部覚えるとどの大学入試でも通用します。
生物の点が上がらない人はたいてい、薄い問題集だけで終わっていたりして知識が不十分なだけです。
もちろん知識量は多く必要ですが、暗記法にコツがあります。だれでもできますよ。
生物の教科書は優秀で、とても分かりやすい文章です。
さらに写真や、図、表なども豊富でただ見ているだけでも興味をそそります。
例えば上記のようなページを丸ごと暗記するのですが、どのようにやるかがとても重要。
上の写真で言うと”A細胞から個体へ”から始まる文章をこの記事では「パラグラフ」と呼ぶことにします。
生物の教科書は「パラグラフ」を1単位として暗記していきます。
パラグラフの 文章全てを暗記すると大変です。
そこで、この内容を「暗記項目」とそれを思い出すための「フック」に分けます。
本文内容には、試験に出てくる用語や定義など暗記すべきものがあります。
これを暗記項目と呼びます。
写真にあるページを例に、暗記項目とフックを抽出します。
このように文を読んだ後に、教科書内容を頭の中で暗記項目とフックに分けます。
フックは、暗記事項を思い出すときに使うワードです。
1パラグラフにつき3ワードまでフックを選びます。多すぎるとよくありません。
そしてノートなどに
” A 細胞から個体へ : 階層性 動物の組織 協調 ”
と書きます。
他のパラグラフも同じように、パラグラフの題名→フックを3つ以内 というように箇条書きにしていきます。
1章の内容すべてを箇条書きにしたものは、この記事の最後に参考までに載せています。
こうやって1度教科書を通ると同時に、箇条書きリストを完成させます。
2週目は箇条書きリストと教科書を見ながら
口でしゃべって説明していきます(超重要)
例えば先ほどの、” A 細胞から個体へ : 階層性 動物の組織 協調”
の部分を見ながらこのようにしゃべります。
「生物は細胞からできている。細胞が集まり組織に、組織が集まり器官に、器官が集まり個体になるという階層性がある。 動物の組織は4つあり、上皮組織、結合組織、筋組織、神経組織がある。そして、組織や器官がお互い協調して働きあいながら、生命活動を維持している。」
このようにしゃべります。
フックを用いた文章で、暗記項目をすべて使って口頭説明するんです。
こうすることで、教科書内容が自然と要約されます。
コツは
暗記すべきものは、リストに載せない
ということです。
フックを使った、問題集をつくるイメージですね。
これを繰り返して、最終的には箇条書きリストを見ながらすべてをペラペラとしゃべれるようになればOK。
生物の教科書は9章からなります。
1章分のリスト作成が大体1時間で終わります。
あとは1週間で10周ほどリストを見ながらしゃべって反復します。
1周とか2周とかでは、とてもじゃありませんが暗記はできません。
回数がとても大事です。
リストを1周分通るのに30分とかかりません。1日1回〜2回は通れると思います。
4周目くらいになると、教科書を見なくてもしゃべれるようになってきます。
1週間で1章は終わります。
9章全部やっても2か月ほどで全部終わります。
1章全体がしゃべれるようになったら手持ちの問題集でその章を確認するとよいでしょう。
スラスラこたえられるようになっていてうれしくなりますよ。
やってみるとわかりますが、入試もセンター試験も教科書をベースに作られています。
教科書を頭に入れると、どのレベルでも高得点が取れます。
参考にしてください。
以下、1章の内容をリスト化したものを乗せておきます。
コピーしたりしてやってみてください。
【1章 細胞と分子】
1節 生体を構成する物質
1生物のからだの構造と再送性
A細胞から個体へ: 階層性 動物の組織 協調
B細胞から分子へ: 細胞小器官 膜 タンパク質分子
2細胞を構成する物質: 細胞中の物質割合 物質の構成元素
A水: 電荷 極性 水の性質
B有機物: 4種 従属栄養 再合成
C無機塩類: イオン 生命活動
2節 タンパク質の構造と性質
1細胞の生命活動の担い手―タンパク質: 種類 遺伝子 ヒトの遺伝子
2たんぱく質の構造: アミノ酸 立体構造 種類
Aタンパク質の基本単位―アミノ酸: 側鎖 アミノ酸の性質
Bアミノ酸の結合: ペプチド 一次構造 立体構造
Cタンパク質の立体構造: 二次構造 三次構造 四次構造
参考ジスルフィド結合: 硫黄 橋渡し
3
A立体構造と機能: リゾチーム 特異性 レセプター
Bタンパク質の変性: 温度 pH 失活
参考シャペロン: フォールディング 秩序 安定化
3節 酵素の働き
1酵素の基本的な働き
A活性化エネルギーと酵素: 安定 触媒 常温常圧
B基質特異性: 生成物 活性部位 複合体
参考酵素に結合して化学反応を進める物質: 低分子 補助因子 酸化還元反応
2酵素の反応条件: 衝突 熱エネルギー
A酵素濃度・基質濃度と反応速度: 反応速度 飽和状態 一定
B外的条件と反応速度: 温度 立体構造 pH
3酵素反応の調節: 連鎖的 酵素の活性
Aフィードバック調節: 代謝経路 最終産物 初期段階
Bアロステリック効果: アロステリック部位 非競争的疎外 最終産物
参考競争的疎外: 基質と似た 阻害
4節 細胞の構造
1生物の基本単位―細胞: 共通点 原核細胞 真核細胞
2原核細胞と真核細胞
A原核細胞: 大きさ ペプチドグリカン 生物変遷
B真核細胞: 大きさ クロマチン 細胞小器官
3真核細胞の構造
A核・リボソーム: 核膜 mRNA 翻訳
B小胞体・ゴルジ体・リソソーム: 物質輸送 糖を付加 物質分解
Cミトコンドリア・葉緑体: ATP 酸素 祖先
D細胞骨格・中心体: 細胞骨格 中心体
E細胞膜: 出入り 刺激
参考植物細胞で見られる構造: ペクチン 孔 アントシアン
4生態膜の構造: 生体膜 二重 モザイク
参考細胞間結合: 密着 固定 ギャップ
5節 物質輸送とタンパク質
1生体膜と物質の出入り
A物質移動の原則: 拡散 濃度勾配 エネルギー
B選択的透過性: 脂質二重層 輸送タンパク 特異性
2輸送タンパク質を介した物質の出入り
Aチャネル: 管 アクアポリン 受動輸送
B担体: 低分子 グルコース ナトリウム
参考水の移動と浸透圧: 浸透 濃度 0.9%
3小胞輸送
A小胞による物質の出入り: 放出 取り込み 融合
B小胞輸送の仕組み: 細胞外へ 細胞小器官へ 膜へ
参考合成されたタンパク質の行方: 4つ モータータンパク質 拡散
4細胞骨格とモータータンパク質
A細胞内での輸送: ATPアーゼ レール 原形質流動
Bその他の細胞運動: 鞭毛や繊毛 筋収縮
参考体細胞分裂と細胞骨格・モータータンパク質: 細胞周期 動原体 細胞質分裂
6節 情報伝達・認識とタンパク質
1情報伝達のしくみ
A情報伝達物質と受容体: 標的細胞 内分泌 ホルモン
B情報の受容と応答: 構造が変化 イオンチャネル型 活性化
参考いろいろな情報伝達: 遠近 スピード
2免疫とタンパク質: 異物 排除
A免疫の概要: 段階 食細胞 リンパ球
B病原体の認識: 異物の特徴 TLR インターロイキン
C細胞間の情報伝達: MHC TCR サイトカイン
D病原体の排除: 免疫グロブリン 4本のポリペプチド 最終的に
参考交代の多様性: ゲノム 再編成 利根川進
参考MHC抗原による事故と非自己の認識: 拒絶反応 HLA 親子鑑定
参考ABO式血液型: 凝集 凝集素