古文学習の順番

古文を勉強しなければいけないのは分かるんだけど、今何をしたらよいのかわからない……。

とりあえず単語だけを勉強してるんだけど、他にもやったほうがいいのだろうか?

直前に過去問さえやっておけばなんとかなる!(でも本当は不安)

 

 

このような不安や疑問を持つ受験生に向けて、以下の記事を書きます。

 

ステージを考えて長期計画を立てよう!

ただ闇雲に勉強していては、本番まで時間が足りません。

この記事では以下の3つのステージに分けて、古文の学習の順序を説明したいと思います。

 

先に図で示します。↓

古文学習の順序

基礎力養成ステージ

・期間:1か月~2か月位

・ポイント:基本的な単語文法を短期で完成する。

読解に入る前に、基礎力を先につけておいた方が、読解の学習がスムーズに進むため効率が良いです。

ダラダラとやっていても学習内容をどんどん忘れていってしまうため、短期で完成してしまいましょう。

(単語と文法の勉強法については、別記事にまとめます)

 

目標レベル:

単語 ⇒ 基礎的な単語の意味が、何も見ずに即答できる。

文法 ⇒ 解答の根拠を持って、文法の問題集が9割以上正解できる。

 

読解力養成ステージ

・内容①:読解のための参考書を1冊仕上げる

・内容②:応用的な内容の古文単語帳を1冊完成

・内容③:単語及び文法事項の確認

ここで、読解の本を1冊仕上げていくことは非常に大事です。

ここで読解法を身に着けておかなければ、この後の演習ステージの意味がほとんどなくなってしまいます。

読解問題では、(単語・文法などの基礎事項を前提として)正しい思考のプロセスで、毎回同じやり方で解くことが重要だからです。

(毎回違うやり方で解いていては、何の訓練にもならず、ヤマ勘を鍛えているだけになってしまいます)

 

最低3周はしておいた方が良いです。

2周目以降は、

・本に書かれている読解法が実践できているか?

・本を見ずに解説が頭の中で再現できるか?

を、確認してください。

ただ単に答えが合っているかどうかよりも、こちらの方が大事です。

 

使用教材は、現状や志望校によって異なりますが、例えば以下のような本です。

改訂版 元井太郎の 古文読解が面白いほどできる本

岡本梨奈の1冊読むだけで古文の読み方&解き方が面白いほど身につく本 

その他自分に合いそうな本なら何でも大丈夫ですし、読解法が丁寧に書かれているものならば(参考書ではなく)問題集でも大丈夫です。

ただし、かならず、

・主語の追い方

・設問別の解答法、例)指示語問題、心情把握問題

など、読解法・解答法が丁寧に書かれているものを選んでください。

 

演習ステージ

・内容①:過去問演習

・内容②:単語及び文法の確認

教訓をひきだす』ことを強く意識してください。

(ただ〇×の数に一喜一憂して、「解きっぱなし」にしていても、ほとんど意味はありません)

教訓をひきだすとは:

①暗記事項(単語や文法・古文常識など)

ノートに書きだすなどして、完全に覚えるまでしつこく反復します。

(ノートにまとめることが自己目的化しないよう気を付けてください。きれいにまとめる必要はありません。あまり時間をかけすぎないようにしてください)

②理解事項(読解にかかわること)

→解説を読んで完全に理解できるようにする。(分からなかった国語の先生などに質問して解決する)

→復習をして、「正解に至る思考のプロセス」を再現できるようにします。

(実際に友達や家族に聞いてもらうか、一人でも口パクで解説すると効果的です)

『正しい解き方』を読解本で学習済みのはずなので、どうやったらそこに書かれている解法を、この問題において実践できるかを、分析してください。

 

なお、演習の初期段階では、時間をあまり気にする必要はありません。

制限時間を過ぎてもよいので、自分なりの解答の根拠をもって解答を選ぶようにしてください。

(前述のように、正解に至る思考のプロセスを訂正していくことが実力アップに直結します。あせってしまい、解答の根拠をうやむやにしたまま解答してしまうと、プロセスの修正のしようがありません)

 

また、演習ステージ後半で時間を計って解く場合にも、解答した後にすぐに解説を読まずに、もう一度時間を気にせず解答の根拠を自分で考えてみることも、非常に効果的です。

 

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