【超重要】1を聞いて10を知る数学の勉強法(抽象化演習)

【超重要】1を聞いて10を知る数学の勉強法(抽象化演習)

次の(1)の問題の「解法」言えますか?

1つの事を知ることで

10のことを知る

理想の勉強法ですね

この方法は説明が難しいのですが、

がんばって説明しようと思います

これは特に理系教科で抜群の威力を発揮します

結論からいうと

抽象的に理解していく

そういう勉強法が理系教科(特に数学)ではベストです

まずは暗記→理解その後やっと

書いて解く

という段階を踏めば、無駄な時間がありません

基礎段階(偏差値60未満)ではこのような勉強の順番が肝です

抽象的という言葉

もややわかりづらいですよね

IQが高い人は抽象化能力が高いのですが、

この方法でIQも上がります

抽象化とは簡単にいうと

リンゴ→果物→植物→生物→・・・

と大きなカテゴリで捉えなおすことを言います

数学の勉強ではこの「抽象化」がとても

強力な武器となり

1つの問題を理解したときの

数学力アップ

に目を見張る成果が得られるようになります

わかりやすくなるように

みなさんに質問してみます

以下の問題の(1)の「解法」を説明しなさい

と言われたらなんと答えますか

実際にしゃべって答えてみてください

多くの人は

まず求める式を $y=a(x-2)^2+1$とおく

それに$x=3、y=-1$を代入して

$-1=a+1$となるので

$$a=-2$$

これを最初の式に代入して

$$y=-2(x-2)^2+1$$

展開して整理すると

$$y=-2x^2+8x-7$$

こんな風にいうのではないでしょうか

これも「解法」ですが、1を聞いて10を知る勉強法にはなっていません

私は数学の授業で最初に

解法の口頭テストから始めます

生徒が予習で解いてきた問題の「解法」をしゃべってもらうのです

(1)の解法の正解です

頂点が与えられているので、標準形にして通る点を代入

これが私が正解とする「解法」です

自分で勉強している時

ある数学の問題を1問解く目的は

その問題が解けるようになる」

ことではありません

その問題と本質的に同じタイプの問題が解けるようになる」

これが本当の目的です

その目的のため

この問題を「解く」というのは

頂点がわかっているから、標準形に通る点の座標を代入

と答えるということです

(1)の問題に指定されている

頂点が$(2,1)$であることや、点$(3,-1)$を通るという

具体的

な数値は入試本番ででる可能性はほぼ0なので

意味がありません

また、それに付随する

四則計算や同類項の計算

因数分解や平方完成などの

具体的な基礎計算

もすでにパッパとできる人がやっても

無意味です

具体的な数値を代入して方程式を解く

という計算も

無意味

この無意味なことをノートにだらだらと

書いてしまうことは

成績UPに対して

害です

数学の偏差値を上げるために

「掛け算の九九をノートに書きまくる」

ということと本質的に変わりません

すでにできることを反復し

時間を無駄に浪費しています

具体的な基礎計算は

計算ドリルでやった方が効率が良いです

ドリルではIQは上がりません

こういったことを避けるために

抽象度を上げる

という考え方がとても大事です

コツは実際の数値や文字をできるだけ使わない

そのために抽象化しやすい「用語」を使う

ということです

用語化する過程=抽象度を上げる思考

です

そのためには以下のような「用語」の知識が必要です

標準形:放物線の頂点が$(b,c)$

$$y=a(x-b)^2+c$$

一般形

$$y=ax^2+bx+c$$

切片形:放物線のx切片が$(α,0)$と$(β,0)$

$$y=a(x-α)(x-β)$$

このような知識があれば

頂点がわかっているから、標準形に通る点の座標を代入

と答えることで答えまで出せることがわかります

「標準形に点を代入するとaについての方程式となり、・・・」

などは少しくどいかもしれません

$y$,$x$,$a$などの文字も必要最小限にしたいです

このような習慣で勉強すると

問題を見た瞬間

「どんなタイプの問題か」

がわかるようになります

・軸が$x=-2$で最小値が$3$の放物線が~

・$x=3$で$x$軸に接する放物線で~

・$x=4$のとき最大値$―5$をとる放物線がある。~

このような問題すべてが「頂点が与えられている」

という表現に集約できます

つまり、

様々な表現をされた

いくつかの問題について

頂点がわかっているから、標準形

という解法で対処できることに気付く

そのことで

いくつかの問題が

本質的には同じ問題

としてまとめ上げることができるのです

この(1)を解いただけで

そのタイプの問題が解けるようになっている

ということなのです

(1)と(4)と(5)は同じ問題

(3)と(4)も同じとみることもできる

結局この5問は3種類に分類できます

こうすることで、頭に入れる問題の

記憶量も削減できます

実際には数週間かけて特訓するスキルなので

この記事だけでは十分説明できませんが

その一端は感じてもらえるのではないでしょうか

その他の問題の解法は

(2)切片形にして$y$切片の座標を代入

(3)一般形に代入して連立

(4)同上、もしくは軸が$x=0$とわかるので標準形に通る2点を代入して連立

(5)標準形に通る点を代入(頂点は $(1,0)$とわかる)

(1)の解法が(4)や(5)と同じ

このような思考が大事です

このような勉強法のメリットは

簡単に言うと

「応用力」がつくということ

応用力=ある知識を抽象化して他に利用する

と考えるとわかりやすいです

その他にも色々この方法のメリットはあり

・全部「解く」のに(1)~(5)まで数十秒でおわる

・ノートがいらない

・書かなくてよいから疲れない

・書かないから速い

自然と記述に対応できる

(記述模試ではしゃべっていることを計算式の間に書くだけでよい)

・問題を見て解法を組み立てる習慣ができる

・まずは問題を見てタイプ分けするという力がつく

・IQが上がる

二次関数の決定問題は主に3パターンしかないということを知っているから怖くない

最後の項目は特に重要で

問題を見たとき

「自分の知っている知識のどれか」

の中に解法がある

という

「数学の問題の幅」を知っていることが極めて有用です

問題を見て解法を考えるときに

「〇〇のパターンのどれかから出題されるとわかってる」

こういう風に考えられるので、

数学の問題を解くのが怖くないのです

こういう勉強を毎日毎日続けると

IQがどんどん上がります

まとめ

「受験数学は暗記教科」

間違いありませんが、

「解法を抽象的にストックする」スキルを前提とした

暗記教科だと思います

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